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バンカーからの劇的チップインでスピースの優勝

スピース選手が全米オープンでイマイチだったところから翌週は見事に初日からほとんど首位を譲ることなく優勝しました。それにしても最終日最終ホールの18番とプレーオフ1ホール目の18番。ティーグランドの場所を変えてるようには見えなかったなかで、連続して同じバンカーに入れているのは250ヤード以内の超一流ショットメーカーであるスピースらしくないだけに気になるところ。結論としては、

アドレスのバランスが良くなったことが、むしろショットの不調の原因となっている。

ということにつきます。一瞬、アドレスが良くなったらゴルフが下手になるのか?と聞き間違えそうな内容ですが、スピースの場合は左軸を意識しすぎた左右差の大きめなアドレスとフォワードプレスが相まって、本来の飛距離以上の距離を出していたことに原因があります。
スピースのミスショットで有名なマスターズでの池ポチャ。今回のトラベラーズでも最終ホール、プレーオフ含めてショートのミスが随分と多いのですが、そのどれもがアドレスからテークバックでのフォワードプレスの大きさが少なめになっていることは些細な問題なように見えてそこに重要な要素が隠されてるのはスポーツならではと言えるでしょう。

ここで、フォワードプレスに関しておさらいしてみると、20年以上前はスイングスピードの遅い女性や、初心者、中級者を含めテコの原理で本来の力以上の力を出すための技術。身もふたもない言い方をすれば、非力なプレーヤーだけやっているのを容認されるものの、ちゃんとクラブを振れる基礎体力や、本来のバランスがよいアドレスを身に付けることができれば必要のない技術とされていました。が、代表例はフィル・ミケルソンをはじめ、パッティングでのイップスふくめ、ショートしがちな癖があるのをフォワードプレスで克服しかけた例もあり、結果が出てるものを真似したがるのがゴルフ界なだけにいつの間にか効率よくボールを運ぶ技術の一例となってしまったことにあります。

そう考えると、スピースのスイングは技術的には危うい面もあったものの、メジャー2勝の偉業も含めて、あれだけ実績残したのになおも変化させようとしていく必要はあるのか。という気にさせられますが、アドレスのバランスが良くなってきていることにより結果的にフォワードプレスが減ってきているというのは技術的な観点から長期的にみると明らかに良くなってきていると考えることができるので今後もスピースが一流プレーヤーとして君臨し続け可能性は高いといえるでしょう。

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