11.22018
なぜケプカはプレッシャーに強いのか
優勝できる週は絶好調であった可能性は高いとはいえ、ラスト9ホールを29のスコアは驚愕の一言ですね。
Embed from Getty Images
https://blog.trackmangolf.com/brooks-koepka-winner-us-open-2017/
まず第一に飛ばせるクラブの恩恵を最大限に生かすのではなく、フィジカルでしっかりと飛ばしています。
上のページを見てもドライバーもアイアンと同じダウンブローでフェース面の向き、軌道はどちらも左方向。本来飛距離を重視するのであればフェース面の向きは左方向、軌道は右方向のほうが格段に楽に飛ばせるはずです。というよりも才能溢れる一流プロであれば本能的にそういった動きをするようになってしまうものなのですが、そうならすに打てていると言うことは、ヘッドスピードを50m/sを楽々超えているにもかかわらずまだまだ余裕のあるスイングだということです。とはいえ、飛距離で圧倒するホールもあるだけに、飛ばせるポテンシャルは十分生かすこともあるものの、それに頼らずに今の飛距離を出しているところにすごさの一因がありました。
また、6番アイアンで10度近いダウンブローなので、ミドルアイアンもむしろ力ずくで振っていくどころか、上から落とす重力加速度に頼りながら振っているといえます。
こういった点から見ると、スイングは徹底した方向性重視、そして、統計を確認してみても。
https://www.pgatour.com/players/player.36689.brooks-koepka.html
パッティングはさほど他のプロに対して群を抜いてよいわけではないですし、先述の方向性重視のスイングの恩恵は150ヤード以上の精度の高さに示されています。まさしくここが非常に重要な点で、通常150ヤードから250ヤードあたりになるとフルショットで狙う距離なのでかなり全力に近い振りをして狙っていくことになるのですが、ケプカ選手の場合。そういった通常他の選手がフルショットに近い力加減で打って狙っていく距離を、極端なダウンブローも見方し、力7割といった比較的余裕をもった形で狙って打っていけていることにかなりのアドバンテージがあると言えるでしょう。